「あ」 家の前で自転車にまたがったところで、見事に遭遇してしまった。 ……アキ。 「おぉ、久しぶり」 「あ、うん……久しぶり」 5日ぶりのアキは、何もなかったような顔で声をかけてくる。 それがホッとしたような。 でもどこか寂しいような。 「……アキ、これからバイト?」 「うん。そっちは?」 「郵便局」 そう、と軽くあいづちを打って、駅の方へ歩きだすアキ。 ちなみに郵便局は、駅のすぐそばだ。