……悲しい。 寂しそうなアキが、悲しい。 お隣に住んでんのに。 ネックレス選んでくれたのに。 一緒に『もののけ姫』観たのに。 アキのことを好きなあたしが、ここにいるのに。 これぽっちもアキの寂しさを埋められない、無力で無意味な自分が、悲しい。 「……ごめん」 あやまることしかできなかった。 今のアキを笑わせられるのは、きっとあの人だけだから。