「めっ。グリコ!」 少しだけ大きな声で叱った。 グリコがあわてて部屋に戻って行く。 そして、それと同時だった。 背後でアキが勢いよく起き上がる気配がした。 「――莉子っ……!?」 え? 唐突に響いた耳慣れない2文字。 普段のアキからは想像もできない、切羽つまった声色で。 ふり向くと、床の上で体を起こしたアキが放心したようにこちらを見つめていた。