やっと今、本当のアキへと続く扉がひとつだけ開いた気がした。 でもアキは、すぐに扉を閉めようとする。 「大げさなんだよ、お前。こんな傷、たいしたことねーし」 あっさり、そう言って。 自分の傷あとを皮肉るように、ふっと涼しく笑う。 「昔、ちょっと死にかけた証」 「生きてる証だよっ!」 思わず叫んだ。 叫んだと同時に、涙がどっと溢れた。 「アキが今、生きてるっていう証拠じゃんか……っ」 「……」