当たり前のことなのに、あたしは今までそれに気づいてなかった。 “クラス一地味な川崎さん”というレッテルだけで彼女を見ていた。 教室ではみんな、多かれ少なかれ役割を演じてる。 外の世界がそれぞれにあることを、あの小さな箱の中であたしは忘れてしまっていたんだ。 そして、“見た目じゃ分からない”と言えば兄の川崎桃太郎も。 最初は凶悪ヤンキーにしか見えなかったけど、話してみると妹想い……てゆーかただのシスコンのバカだった。