「……何それ……変な願いごと」 「ははっ。だよなー」 夜空から川面へと移動する、アキの瞳。 「い…意味、わかんないしっ。ちゃんと説明しろよ」 からかうように言うと、アキは「んー」と笑って流した。 はぐらかされるのかな。 そう思った次の瞬間、アキがゆっくり口を開いた。 「昔々……」 「って昔話!?」 「うん」 「……まぁいいや。続けて」 ホントにもう、こいつは……。