「すっかり忘れてたけど、今日って七夕じゃん? だから、これに願いごと書こうよ」 「……」 あれ? 反応なし? 「お前さぁ、書くっつっても短冊とかペンはどうすんの」 「あっ!」 しまった、忘れてた! 「いるんだよなー。笹だけ用意してハリきるヤツ」 指先で笹の葉をいじながら、アキが笑う。 「こ、細かいことはいいじゃん! とりあえずホラ、天の川に向かってお願いしようぜ!」