憧れの人は、バスの中




「美穂、ほら行くぞ」

「………」


怖いんだもん


もう、何もかも怖いんだもん


「俺が、なんか言われたら言い返してやるから」


「……うん」


私は、誰かに殴られたら、その人に恐怖心を持つ。

だから、お母さんとお父さんはもう恐怖心をこえて、訳がわからなくなっている



あの、ナルシスト女は、運悪く同じクラス。


何でこんなにも運が悪いんだろう…?




私は、蓮について教室に向かった。

でも、教室のドアの前で足が止まってしまった。


「大丈夫だから」

「うん」

がんばるしかないか…


逃げてたらいけない