当面の目標は芦田のアドをゲットする事なんだけど……



そんな悠長な事も言ってられない。



私も芦田ももうすぐ学校が終わってしまう。



チャンスは登校中の電車の中だけなのだ。



しかし、今の私は芦田に声を掛ける事すら出来なくて……



今の私からは、中学の大胆さは欠片も見られない。



好きって気付いちゃうと、寂しいもんだなぁ……



それまで近かったものが、急に遠くに感じてしまう。



それなのに、もうすぐ会えなくなるという事も相埃って、想いは急加速する。



芦田の鈍感!!



こんな熱い視線送ってるんだから、気付いてくれたっていいじゃない。



って私が昔、熱い視線を安売りしすぎたのがいけないのか。



昔の自分が恨めしい。