おれ、カノジョ溺愛中です。





「………え?」

ぎゅっと閉じていた目を開けると、そこにはかわいらしいルカ…の、チョコレートがあった。

小さいルカがいる。

ルカの形のチョコレートがある。


「これ、ルカが作ったのか?」

「そうだよ、がんばった」

確かにすごい、これは。

小さいけれどルカがいる。

さっきの甘い香りはこれだったのか。


何だか急に恥ずかしくなってきて、俺はルカから目をそらした。

何を考えてんだ、俺は。

ルカがそんなことするはずないのに。


面倒くさがりの彼女がこれだけがんばってくれたんだ。

そう考えると泣きそうになった。