「まぁ……サワは連れてこようかって思っていたけどな。
イクトと2人きりにはしたくなかったから。サワは危なっかしいから」


その言葉にサワは目を輝かせ、イクトは腹を立てました。

ユータとイクトの口喧嘩の火ぶたが切って落とされるのかと思われたその時でした。

彼らの行く先を断ち塞ぐかのように、1人の少年がうつぶせに倒れていました。

もちろん放っておく事の出来ない3人は、

少年の安否を確認しようと彼の元に近付き、ユータは少年を抱き上げました。


「おい、大丈夫か!? しっかりしろ! 誰にやられたんだ!?」

「安心して! ワタシ達が君を襲った奴を倒して来るから」


何故かモンスターか何かにやられたと思ったユータとサワは、

少年を襲った奴を倒そうと考えていました。

しかし服は砂で汚れてはいますが、少年にはかすり傷1つありませんでした。