とある国がありました。

その国には様々な種族が共存するごく普通の国でした。

そんなこの国で大きな事件が発生してしまいました。

この国の顔とも言える、美しいお姫様が魔王様に連れ去られてしまったのです。



困った王様はとある男に姫を奪還するように頼みました。

その男はたぐいまれなる無駄な怪力だったからです。

男の名前はユータ。怪力だからといって決してムキムキではなく、

どこにでもいそうな18歳の少年でした。

この国の命運はまさに彼に託されたようなものでした。

何故ならば大半の住人が姫の不在に、

自分達の仕事に手が着かないほどの落ち込みようだったからです。

このまま落ち込んだままだと国が潰れかねないでしょう。