ガラ 白い扉をスライドさせて白い部屋に入る。 そこは壁もカーテンもベッドも全てが白。そこに存在する色は花瓶に挿された真新しい花と色とりどりの千羽鶴。 そしてベッドの上に横たわる1人の女の子。 「莢(サヤ)……」 呼び掛けても返事はない。 「今日も眠ったままか…」 「ああ……」 莢はいつもここで眠っている…… あの日からずっと――…