思い立ったかのように立ち上がる田上結衣が机に手をつき膝の後ろで弾いた椅子は、音を立ててタイル一つ分下がった。 好意からひいき目が働き子供みたいな愛らしい動作だと評価されたのだが、 他の女子ならば童心や無邪気とは正反対の大雑把な女らしくない奴だと嫌悪するだけで、 二十代になる前には改めろと眉を顰めていたのだろう。 さておき、当然おてんばな彼女にときめいた俺は唇をゆるませるアホ男に成り下がる訳だ。 だって可愛い、毛先が踊るのは感情のままに行動する健やかなお姫様の証だから可愛い。