「……………翼?」 しがみつくようにあたしに抱き着く翼君を、坂原は驚いたように見つめていた。 「僕も〜っ!!」 ガバッ 秋君も抱き着いてくる。その勢いに耐え切れず、後ろに倒れてしまった。 3人でねっころがるような形になっている。 「いい匂い〜っ!!」 秋君はそう言って笑っている。 兄弟………。本当だったら、あたしと望もこんな風に……。 「…………漣?」 いきなり黙ったあたしを、坂原は心配そうな顔で、見下ろした。