最後の世界がきみの笑顔でありますように。



「こら!!翼!!ズボン履け!!」


お風呂を出ると、走り回る次男の翼君を坂原は追いかけていた。



「お兄〜っ!!おみそ汁こぼれた〜っ!!」



今度は三男の秋君が問題を起こしたようだ。



「ちょっと待ってろ!!」



今度は秋君の所へと走る。そんな坂原を見つめて柚ちゃんと笑い合った。



「翼君、ズボン脱いだまま走ったら風邪ひいちゃうよ?ほら、履いて?」



翼君の頭を撫でてズボンを渡す。そうすると、翼君は驚いたように目を見開いた。



「…………お母さんみたい。」


ガバッ

「…わっ!!」


翼君は抱き着いてきた。



「つ、翼君!?」



驚いて声を上げると、坂原が慌てて駆け付けて来た。