ドンッ
「むっ!?」
七瀬の背中に、顔をぶつけた。
「…七瀬、どうしたの…?」
何も見えないせいで不安になる。七瀬に何かあったのだろうか。
「…幸…………。」
また違う声が聞こえる。この声は……。
「…陽………?」
何処にいるかは分からない。前のほうから聞こえた気がする。
「幸っ!!今まで何処にいたんだ!!」
陽の切羽詰まったような声が聞こえた瞬間、肩を揺すられる。
「…きゃっ…。」
「こんな時間まて…危ないだろ!!」
陽があたしの肩を掴んで揺すっているのだ。
「…いい加減にしろよ!!」
ドカッ
「…っ………。」
何かは分からない。鈍い音がしたと思った、陽に捕まれていた肩が解放されていた。


