最後の世界がきみの笑顔でありますように。



「…七瀬…………。」



「あんたの頭で、色々考えたって答えは出ねぇーよ。気になる事があるなら、直接本人に聞け。」



七瀬の言葉に、心が揺れる。俯いて考え込んでいると、頭の上にあった七瀬の手が、あたしの頬に触れた。


「な、七瀬………?」



至近距離で見つめられる。戸惑いながらも、あたしは七瀬を見つめる。



「…それでも…。それでも坂原先輩と縒りを戻さないなら……。」



心臓の音が早くなる。七瀬は、何を言おうと…。



「…俺の所に来い……。」


七瀬の言葉が、何度も頭の中でこだまする。



「な…七瀬……。何言って……。」



「考えとけ。」



七瀬は頬から手を離し、もう一度あたしの頭を撫でた。



七瀬は決して冗談なんかで言っていない。本気で言ったんだ。



いつもあたしを支えてくれた七瀬…。背中を押してくれた人…。



あたしは冷めたお茶に口をつけた。



あたし…どうしたらいいの…?