「ただいま。」


家に入ると、部屋に戻ろうとしている望と会った。



「お帰りお姉ちゃん…ってどうしたのその顔!!」



望はあたしに駆け寄り、心配そうにあたしを見つめている。



「…望っ………。」



ポロポロと涙が溢れる。そんなあたしを、望は慌てて抱きしめる。



「何かあった!?」



優しく背中を撫でてくれる。落ち着いてから、あたしはゆっくりと今日の事を話し始めた。



「それで坂原先輩と別れたの!?」


望の声に、あたしは頷く。


「でも…後悔はしてないの。ずっと考えてた。陽にとって…何が一番良いのか…。」




「……お姉ちゃん……。」


心配そうに見つめるあたしを、望は心配そうに見つめる。



「今日寝たら、明日からは元気になるから大丈夫。ありがとう聞いてくれて…。」



あたしの言葉に、望は首を横に振る。



「一人で辛いなら、あたしがいるから。いつでも聞くよ?」



望の言葉に、あたしは笑顔で頷いた。



バタンッ



「…………ふぅ…。」



望が出て行った後、あたしはベッドにダイブした。



「…………今日だけは…。自分を甘やかそう…。」



沢山泣いて…明日からは笑顔になろう…。



今日はご飯も食べずに、そのまま眠りについた。