「あー…恥ずかしかった。」



陽は頭を抱えながら、落ち込んでいた。



「止められなかったんだよ。つい……。」



陽の言葉に頬が熱くなる。


「な、何言ってんの…馬鹿…。」



「もしかして…幸、照れてたりする?」



そう言って、あたしの顔を覗き込む陽を押し退けて、近くの自販機へ向かう。



ピッ……ガタンッ…



二人分のお茶を買って、頭を抱える陽の頭の上に、背伸びをしてゴンッと置く。



「痛っ!?」



慌てて振り向く陽は、あたしを見て目を見開いた。



「幸!痛いじゃん!」


「お茶。」



陽の言葉をサラッと流して、今度はちゃんとお茶を渡す。