「陽!!お前は…いつもいつも何処を遊び歩いてるんだ!!もういい加減にっ……。」



「うるせぇよ!!俺に話しかけんな!!」



俺は親父をキッと睨んで部屋に入り、荒々しく扉を閉める。



バタン



「くそっ…なんだよ…。」


扉の向こうから、兄弟達の泣き声が聞こえる。



いつもこうだ…。いつも…。俺が何かしたか?何もしてない。



「親父が悪いんだ…。あのじじいのせいで母さんも…。」



そこまで言って口を閉じる。



今更…何を言っても遅い。変わらないんだ…何もかも。



持てるだけの着替えを持って部屋を出る。


そのまま靴を履いた。家を出ようとドアに手をかけた時ー…。