「も、もう寝るか!」


「う、うん!。」



二人同時に立ち上がる。坂原はそっぽを向きながら、後頭部を掻く。



「漣は、俺の前の部屋だから!じゃ、じゃあおやすみ!」


「あ、うん…。おやすみ。」



坂原の背中が遠ざかって行く。



ドキドキ…


心臓が煩い。もしかして…あたし……。坂原が好きなの…?



坂原の背中を見つめたまま、あたしは胸を押さえた。