でも……。
「…亀裂………?」
その写真には、亀裂が入っていた。その亀裂を指でなぞる。
ズキン…
「…痛っ…あれ……?こんな事…前もやったような…」
それに…この亀裂……。見覚えがある。
「…………はぁ……。」
でも、思い出せないのだ。頭が痛くなってきたので、休む事にした。
ベッドに横になる。あたしはゆっくりと目を閉じた。
「…大丈夫……。大丈夫だよ…。」
そう自分に言い聞かせる。この言葉は、あたしの魔法の言葉だ。
誰かに…いつもそう言って救われてた。思い出せないけれど…その人が…好きだった……。
あたしはそのまま、深い眠りに落ちた。


