「おっ!?先約!?」 しばらく本の世界に入り込んでいると、あたしの目の前で声がした。 慌てて顔を上げると、そこには背の高いあたしと同い年くらいの男子生徒が立っていた。 「君もサボり?」 そう言ってその男子生徒は、あたしの隣に腰掛けた。 席なんかいっぱい空いてるのに、なんでわざわざあたしの隣に座るの? あたしは無言で男子生徒を睨みつけた。