最後の世界がきみの笑顔でありますように。




「おっ!?先約!?」


しばらく本の世界に入り込んでいると、あたしの目の前で声がした。



慌てて顔を上げると、そこには背の高いあたしと同い年くらいの男子生徒が立っていた。



「君もサボり?」



そう言ってその男子生徒は、あたしの隣に腰掛けた。



席なんかいっぱい空いてるのに、なんでわざわざあたしの隣に座るの?



あたしは無言で男子生徒を睨みつけた。