♪
昼休み……。
いつもだったら教室でみんなと食べるお弁当を、あたしはひとり、体育館の裏でつまんでいた。
「さみ……」
教室だったら暖房も効いてるのに、あたしなにやってんだろ。
でも、なんとなく、啓介と、さとこのいる教室にあのまんまいられる気がしなかった。
もし二人のうちどっちかから今話しかけられたら、ちゃんと普段のあたしで返せる自信がない。
なんで、あたしこんな心持になってるんだろ。
啓介が嘘ついてたの、許せないの?
啓介があたし以外の女の子と仲良くしてちゃ、まずいの?
さとこがあたしを試したのが、イヤだったの?
さとこが啓介を好きなのを、認めらんないの?
「はー……これじゃ完ッ璧、あたしがみことだよ~」
小説は、啓介とギクシャクし始めたあの日から、進んでない。
だって、なんか、みことの気持ちがわかり始めて……
どうしてこんな風に感じてるんだろうって、自分でも思ったら。
書けなくなった。
みことが悩んでるように、あたしにも、けいたが――啓介が、わかんなくなった。
さとことどう接していいのか、わかんなくなった。
今まで、あんなになんともなかったのに。
おかしいな、ほんと。
昼休み……。
いつもだったら教室でみんなと食べるお弁当を、あたしはひとり、体育館の裏でつまんでいた。
「さみ……」
教室だったら暖房も効いてるのに、あたしなにやってんだろ。
でも、なんとなく、啓介と、さとこのいる教室にあのまんまいられる気がしなかった。
もし二人のうちどっちかから今話しかけられたら、ちゃんと普段のあたしで返せる自信がない。
なんで、あたしこんな心持になってるんだろ。
啓介が嘘ついてたの、許せないの?
啓介があたし以外の女の子と仲良くしてちゃ、まずいの?
さとこがあたしを試したのが、イヤだったの?
さとこが啓介を好きなのを、認めらんないの?
「はー……これじゃ完ッ璧、あたしがみことだよ~」
小説は、啓介とギクシャクし始めたあの日から、進んでない。
だって、なんか、みことの気持ちがわかり始めて……
どうしてこんな風に感じてるんだろうって、自分でも思ったら。
書けなくなった。
みことが悩んでるように、あたしにも、けいたが――啓介が、わかんなくなった。
さとことどう接していいのか、わかんなくなった。
今まで、あんなになんともなかったのに。
おかしいな、ほんと。

