俺は翌日早朝に
家を出た
荷物は必要最低限のものを
まとめただけで
他のものは置いてく事にした
また取りにくればいいし
マンションの駐車場へ行き
俺は数年前に買ったベンツ
に乗り込む
長い時間ガタガタ揺れる
山道を登って
数時間後やっとお屋敷の
前までたどり着く
…長かった
これは道理で
家賃が安い訳だ
毎日買い物をしたり
会社までいくのに
このガタガタ道を下らないと
いけないのかと思うと
なんだか気が重くなる
でもたった一年の仮の住まいだ
そんくらい耐えられる
俺は車をお屋敷の前にとめて降りる
改めて見ると本当にでかいな…
これからここで6人
と暮らすのか
そう思うととてつもなく
不思議で
とてつもなく憂鬱になる
他人を信じず
今まで人と接する事を
避けてきた自分が
シェアハウスに住むだなんて
信じられない出来事が
現実に起こってる
…はぁ
俺はもう一度
ため息をつく
自分のプライベートを
邪魔されたくなくて
引っ越したはずなのに
ここでも気が休まらなかったら
もう最悪でしかない
とりあえず俺は
大きな重い門を開けて
中へ入る
この時はまだ予想もしてなかった
この後
ここでのある5人との出逢いが
自分を大きく変える事になるなんて

