ルイスは呪いのことを聞いていたから、ラウノの言葉が胸に響き、目に涙を浮かべました。


〔私は、耳も口も不自由です。ですから、未来のお妃に相応しくはないでしょう。〕

〔そんなことはない!あなたは、十分な程〕

〔いいえ。自分でも素直に受けとめています。ですが、私はあなた様の妻として恥じぬよう、そして・・・あなたを愛するために、参りました。〕


ここへ来る時、不安で仕方なかったルイス。


本当に彼を愛することが出来るだろうか?愛してくれるだろうか?


だが、彼に会い、話すうちに自然と惹かれていったのでした。


〔ラウノ様。私はあなた様が愛して下さる限り、あなた様を愛しつづけ、ついてまいります。〕


ルイスの澄んだ真剣な表情を見て、ラウノは妹に感謝しました。


〔妹に感謝しなくてはならないな。〕

〔え?〕

〔あなたを見つけてきてくれた我が妹は、最高だ。〕



それを聞いて、ルイスは泣いてしまいました。


ルイスは耳と口が不自由だということで、結婚は両親はもとより、諦めていたのです。


そんな時に入った、このシンデレラのような縁談。


両親は大喜びでした。