どうして、突然。


準備が出来たってこと?


それとも、別れのため?



ディオンがどうして来たのかはまだ分からないが、とりあえず中に入って話すことにした。



そして隣同士でソファーに座ると、ディオンは途端に真剣な顔つきになった。



「マキ、1年前に言ったこと、覚えてるか?」


「・・・覚えてる。」



忘れられる訳がない。


忘れようと思ったって忘れられなかった。



「俺は、それを果たしに来た。」


「果たしに?」


「そうだ。」




そう言うと、ディオンはソファーを降り、マキの前でひざま付いた。




「ディ、ディオン?!」



真紀は驚いたが、ディオンは構わず続けた。




「マキ、お前がいない毎日は考えられないほど辛かった。もうあんな思いはしたくない。愛してるんだ、離したくない。どうか、俺と結婚してください。」


「え・・・・・・・?」




真紀は驚いて、固まってしまった。