懐かしい声に真紀は動きを止めた。



振り替えると、そこには





「ディオン・・・・・・?」





1年前、真紀のもとを去ったディオンがいた。




「じゃぁ、ついてきてたのは、ディオンだったの?」


「そうだ。恐がらせて悪かった。」


「寿命が縮まる思いよ!」




そこで真紀は疑問に思った。



どうして、最初からあたしの前に姿を現さなかったの?


まさか、また抜け出してきたの?!



そんな真紀の考えに気付いたのかディオンは口を開いた。




「不安だったんだ。お前が俺を覚えているか。」


「え?」


「メールは、いつも返ってこないし。マキからのメールだって一度もなかった。今日迎えに行くと決めた数日前から、忘れられていないか不安で仕方なかった。」


「ディオン・・・・・・あの」


「あぁ、わかってるよ。全ては俺のためなんだよな?・・・それに、さっき名前で呼んでくれたから、もう安心した。」



そう言って、柔らかく笑ったディオン。



真紀は色々な想いを巡らせながらディオンを見つめた。