永久の贄[BL]

「……心配させて悪かった」

「全くです。あいつらに何かされませんでした?」

「いや……ただ会話をしただけだから」


初めて嘘を吐いた。何かされたと言えばされた。

でも特に何の変化もなかったし、これ以上雪には心配は掛けさせられないし。

これで良かったんだ。でもたった一つだけ頼み事だけはした。


「あのさ、雪……この事…………」

「例え彩十さんの身に危害がなかったとしても、村の連中が来た事は言います。
二度と来ないように言いましたが、本当に来ない保証はないですし」


また負担になるだけだから海理にだけは言わないでほしいと思ったけれど、やっぱりそうもいかないか。