「はあ……」


布団を片付け終えてから、畳の上にペタリと座り込んだ正にその時だった。


「お前さんが気負いする事はないぞ。悪いのは全て感激のあまりに張り切りすぎた海理にあるからのう……」


ババ様がいつの間にか俺の目の前にいる。

超至近距離の顔はあまりにも恐ろしく、逃げたくなるくらいだ。戸の開く音も聞こえなかった。何時の間!?


「そ、それでも俺のせいだと言う事には変わりは……」

「むしろ熱を出した事は彩十にとっては幸運じゃっただろうに。
夜な夜な海理の相手をして身が持たなかったじゃろう? これで少しは身体も休まるはずじゃ」


俺の反論も無視してババ様はそう言った。

何でババ様がそんな事を知っているのかは聞いても無駄だろう。ババ様はババ様。こういう人だから。