永久の贄[BL]

「どうしても誰かに手伝ってもらえと言うならば。彩十、お前が手伝え」

「何言っているんだ!? 今は立場が逆転したのと一緒なんだぞ? 俺に指図なんて……」

「俺をこのままにしておいて良いならば、構わないが?」


このままになんて出来る訳がない。でも着替えを手伝うのは抵抗がある。

抱かれた後の着替えは情けないが手伝ってもらっているけれど、

それの恩返しとかの意味合いだったら余計に嫌だ。

こいつが勝手に抱いて、勝手に手伝っているだけだから。


「ことわ……」

「彩十さん。お願いです! 海理様を死なせたくはないんです!」

「私達、海理様が苦しむ姿は見たくないのです」


雪と月花がこれでもかと言わんばかりに訴えてくる。

お前らにとっては大切な奴らかもしれないけれど、俺にとっては……。で

も病人は放っておけない、か。