「彩十さん。お味噌汁というものは茶色です。なのになんですか。
真っ黒って。墨汁でも入れない限りこんな色にはなりませんよ?」
そう小言を言いながらその味噌汁をすすった月花は、むせた。
俺も飲んでみるとこれがもうかなりのしょっぱさ。
何をどうやったらこうなったんだろう、俺。
「これ海理に食わせる。過ごしたのはわずかだが、あれだけ俺をはずかしめたんだ。
少しくらい痛い目を見てもらわないと」
「そんな事をしてみて下さい。いくら貴方様でもこの包丁を首元に投げますよ?
贄と言うご身分ですし、そうされても恨みませんよね?
貴方を食う真似をしたら僕達も食われますが、主に危険が及んだからやった、と言えば食われる事もないですしね?」
真っ黒って。墨汁でも入れない限りこんな色にはなりませんよ?」
そう小言を言いながらその味噌汁をすすった月花は、むせた。
俺も飲んでみるとこれがもうかなりのしょっぱさ。
何をどうやったらこうなったんだろう、俺。
「これ海理に食わせる。過ごしたのはわずかだが、あれだけ俺をはずかしめたんだ。
少しくらい痛い目を見てもらわないと」
「そんな事をしてみて下さい。いくら貴方様でもこの包丁を首元に投げますよ?
贄と言うご身分ですし、そうされても恨みませんよね?
貴方を食う真似をしたら僕達も食われますが、主に危険が及んだからやった、と言えば食われる事もないですしね?」


