永久の贄[BL]

「それに、彩十さんにはいろいろ手ほどきをしろと海理様に言われていますし、ね」


月花は何かを含むかのようにそう言った。手ほどきってなんだ。

俺は海理だけではなくこいつらにも何かされるのか?

嫌な予感しかしないのは何故だろうか。


「それでは早速来ていただきましょうか? 拒否権が貴方にあるとは……思っていませんよね?」


これが悪夢ならば本当に覚めてほしい。絶対に覚めることなんてないけれど。


「雪、連れて来たよ」

「ああ、ありがとう」


月花に無理やり連れてこさせられたのは、台所。

そこではかっぽう着を着た雪が手際よく野菜を切っているところだった。

……まさか、いやそんなことは。