「末永くお幸せに。えーっと……」
「俺は……」
「彩十だ」
「サヤトさん、ですね。長様はとても立派なお方です。
代々の贄の方でも、こんなに大事にされる方は少なかったのですよ?」
自己紹介くらいさせてくれればいいものを、と思いつつも祝福をしてくれた女の人が俺より前の贄の事を教えてくれた時には、
少し複雑にもなった。やっぱり贄って冷遇なんだなって。
まあ、俺もこれはこれで冷遇な扱いだけど。
「では、また宴会の場で」
適当に話を切り上げた海理は俺の腕を強引に引っ張って、群れから離れた。
宴会って……そんなのにも付き合わされるのか。俺は。
「俺は……」
「彩十だ」
「サヤトさん、ですね。長様はとても立派なお方です。
代々の贄の方でも、こんなに大事にされる方は少なかったのですよ?」
自己紹介くらいさせてくれればいいものを、と思いつつも祝福をしてくれた女の人が俺より前の贄の事を教えてくれた時には、
少し複雑にもなった。やっぱり贄って冷遇なんだなって。
まあ、俺もこれはこれで冷遇な扱いだけど。
「では、また宴会の場で」
適当に話を切り上げた海理は俺の腕を強引に引っ張って、群れから離れた。
宴会って……そんなのにも付き合わされるのか。俺は。


