永久の贄[BL]

その次に待っていたのは里に住む住人達。

ババ様の屋敷から出てきたところを待っていたようで、すぐに群がってきた。

それでもやっぱり全員人間のような姿をしている。

ババ様は例外としても、ここまで来ると本当にこいつらは異形の者達なのかと疑ってしまう。


「長様(おささま)のお嫁さんって男の人なんだねー」

「ああ、良いだろう?」

「この度はおめでとうございます。とうとう生涯の相手を見付けになられましたか」

「ここまで来るのに苦労したよ。贄とはいえ、お前達も丁重に扱えよ」


小さな子供ならまだ分かる。でも海理が自分よりも年上の奴に対しても気軽に喋っているのには驚いた。

ああ、長だからか。こんな若い奴が長になって年上の奴らは妬(ねた)んでも良いのに。

妬もうとするどころか、慕っているなんて。やっぱり海理は凄い奴なのだろうか。