勿論父親にもそれをかなり心配されたが、
それよりもオレが考えていたのはアイツをどうやってこの場所に受け入れるか、だ。
贄以外に方法なんてないよな。一応聞いてみるとするか。
「なあ、父様。贄って必ず女じゃないと駄目なのか?」
「いいや、そうとは限らぬ。男を贄にしてはいけないという約束はないからな。
だが、お前が贄を指名するのは当分ないぞ? 何故なら儂(わし)がいるから」
大きく笑い、痛む肩を豪快に叩くものだから今度こそ気を失いそうになってしまう。
しかしこれでアイツを迎え入れられる。まだ先の話だが、楽しみにしていようじゃないか。
それから五年。父親は死に、オレは長を継いだ。早速贄としてサヤトを呼びたかったが、
この長の仕事に慣れてから。そうして更に数年。やっとオレは彩十を手に入れる事が出来たのだった。
それよりもオレが考えていたのはアイツをどうやってこの場所に受け入れるか、だ。
贄以外に方法なんてないよな。一応聞いてみるとするか。
「なあ、父様。贄って必ず女じゃないと駄目なのか?」
「いいや、そうとは限らぬ。男を贄にしてはいけないという約束はないからな。
だが、お前が贄を指名するのは当分ないぞ? 何故なら儂(わし)がいるから」
大きく笑い、痛む肩を豪快に叩くものだから今度こそ気を失いそうになってしまう。
しかしこれでアイツを迎え入れられる。まだ先の話だが、楽しみにしていようじゃないか。
それから五年。父親は死に、オレは長を継いだ。早速贄としてサヤトを呼びたかったが、
この長の仕事に慣れてから。そうして更に数年。やっとオレは彩十を手に入れる事が出来たのだった。


