「あの二人はオレの世話係だ。今後はお前の世話もする事になる。オレの“嫁”だからな」


やっと手をつけることの出来たご飯を食べていたのに、

海理のその言葉によって思わずそのご飯を噴き出しそうになった。嫁って。

もっと他に良い表現はなかったのだろうか? なかったからこういう表現になったのか。


「さっきも言ったと思うが、お前は嫁でもあるが贄でもある。お前にオレが何をしようとも、
お前が口出しする権利はないし、着替えの時のようにお前が確実に一人じゃ出来ないような事以外の願いは聞き入れない」

「それくらい分かっている」

「だがお前を傷つけるような真似だけはしない。それだけは誓う」


昨晩傷つけるような真似をしておきながら、よくそんなことが言えたものだ。

でも口出しは出来ない。そうする事を俺は許されていないから。