永久の贄[BL]

現に全員がそれぞれの武器を構えて臨戦態勢に入っているし。

言っては悪いが、どう足掻いても異形の血が混ざったオレ達に適う訳はないのに。


「雪、丁重に。無駄な体力を使うな。血は流すな、流させるな。オレは後ろを引き受けた。
突破出来たならばオレに構わないで迷わず進め。その際は後で落ち合おう。まあ、そうはならないだろうが一応」


“承知しました”という雪の低い声が聞こえたのを皮切りに、

それまで止まっていたかのような時間が急速に動き出したような感覚に襲われる。

まずは一人目。刀を持った長髪の男。

やはり先程襲いかかろうとしていたせいもあってか、

まだ何処か感情任せに刀を振っている節がある。こう言うのは早く片付くから楽だ。