「何故哉の言う事を承諾した?」


ババ様の部屋に入って真っ先に気になった疑問をぶつけた。ババ様が何か言うよりも早くに。

するとババ様は暢気にホッホッと笑うと、“何故じゃろうなあ”とオレをはぐらかした。

その言葉に思わずババ様に喧嘩を売るような言葉を発しそうになるのを雪に止められた。

そんな理由じゃ納得出来るか。雪だって同じ気持ちだろうに何故止める。


「まあ、たわけ話は此処までにしておくことかのう……予感じゃ。
嫌な方のな。取り越し苦労だと良いんだがのう……」


村の連中が襲ってくる事くらいババ様はもう予測済みだろう。

それ以外に何の嫌な予感があるのだろうか。