「そうか。無理をしているか」

「だからだな…………」

「無理をしていないならば、お前はここ数日寝たきりになんてならない。
そんなに無理をしていないと言うのならば立って歩いてみろ。
起き上がる事もいっぱいいっぱいのくせに、嘘を言うな。馬鹿か」


……この後、彩十の言いたい事は分かる。無理をしているかと言われてそれを肯定する奴はいないと。

オレだってそれ位予測済みだ。

だからそれを言わせない為にとっとと次の話題に入る事にした。これがある意味本題だ。


「お前はもう三日しか生きられない。上手くいけばそれ以上生きられるかもしれないが、恐らくと言うか確実に無理だろう。それはお前が一番分かっているか」


反論しようとした彩十の口が大きく開かれたままだった。

まさかそんな事を言われるとは思ってもいなかったのだろうほんのわずかだけではあったが暗い顔をし、

その顔もすぐに元に戻り、力なく笑った。