「海理様、そんな不安そうな目で僕を見ないで下さい。
海理様が思っている事は分かります。でもそれはいらぬ心配ですから」
最初にそうすると決めたのはオレだ。確かに要らぬ心配なのだろう。
「出来るだけ無茶はするな。
オレだって自分の身くらい守れる事はお前も知っているだろう?
何かあった時はまずは自分の身を……」
「知っていますがそれは無理です。僕は貴方に忠誠を誓ったんです。
そんな人を置いて逃げるなんてもってのほかです」
……どうやら何を言っても通用はしないようだ。
こう言う時、従ってくれる事は嬉しいが困る。オレは村と彩十さえ無事ならばそれで十分なのだから。
ただ守れなかった時、ババ様には村長だけをと言われているが下手したら村そのものを潰してしまいそうだ。
言葉では大丈夫だと言っていても、実際にその激しい感情が来たらどうなるか分からない。
……ああ、そうか。それも怖いのか。オレは。……“それも”?
海理様が思っている事は分かります。でもそれはいらぬ心配ですから」
最初にそうすると決めたのはオレだ。確かに要らぬ心配なのだろう。
「出来るだけ無茶はするな。
オレだって自分の身くらい守れる事はお前も知っているだろう?
何かあった時はまずは自分の身を……」
「知っていますがそれは無理です。僕は貴方に忠誠を誓ったんです。
そんな人を置いて逃げるなんてもってのほかです」
……どうやら何を言っても通用はしないようだ。
こう言う時、従ってくれる事は嬉しいが困る。オレは村と彩十さえ無事ならばそれで十分なのだから。
ただ守れなかった時、ババ様には村長だけをと言われているが下手したら村そのものを潰してしまいそうだ。
言葉では大丈夫だと言っていても、実際にその激しい感情が来たらどうなるか分からない。
……ああ、そうか。それも怖いのか。オレは。……“それも”?


