二人を残し、雪と共に二人の待つ部屋へと向かった。

特に何か話す事もなく無言のまま、辿り着いた部屋では一番奥にババ様、

ババ様に面と向かうように座る際の姿がそこにあった。

ババ様の両脇には弟子がそれぞれ一人ずついた。何かあった時の為の側近なのだろう。


「……ワシ達だけで内密に行いたかったのにのう」

「悪いのはババ様の弟子だ。アイツらが彩十の存在に気付かず喋っていなければ、
彩十は飛び出さなかったし、彩十も遭遇しなかったんだからな」


ババ様は俺を見るなり真っ先に不満を漏らしてきたが、適当にあしらった。

そしてすぐに始まった話し合いの結果、やはり当日はオレと雪で向かう事となった。

哉も最初の内は自分も同行すると言って聞かなかったが、

ババ様が哉にしか出来ない仕事を提示したおかげですぐに納得してくれた。