《彩十様、足の方はもう大丈夫なので?》


……梟が、喋っただと? 誰かがこうして化けている姿を見るのはもう慣れた。

だから驚く事もない。ただその化けた姿が梟と言うのは初めて見たから驚いたのだ。

そしてこの声も聞き覚えがある。そう、それは……。


「哉? お前って梟の混ざり者だったんだ?」

《あれ? 言いませんでしたっけ。俺が梟だって。
俺までこの部屋にいたら狭くなると思って、化けたんですよ》

「……世間話はもう済んだか?」


梟に変化した哉と会話していると、不意に海理の低音が響き渡る。

不機嫌なのは相変わらずだとその声色が物語っている。……少しだけ寒気がした気がした。


「……彩十さん、とりあえず座って下さい。話はそれからです」


月花に促されるがままにその場、つまりは正面にいる海理の目の前に座った訳だけど……

何だろう、まるで俺裁かれるみたいだ。