永久の贄[BL]

「えー、長兄ばっかりずるい! 私も、私もー!」

「水生が一緒ならボ、ボクだって!」

……正直に言おう。どう反応して良いのかが分からない。

海理も此処にいる事が決まったからだからかもしれない。

まあ、水生と恵以なら別に危害を加えるような事をしないから良いか、

とも少しは思ったりもしたけど。


「んー……水生ちゃん達はババ様もそうだけど、
お母さんやお父さんも良いって言わなきゃ駄目かなぁ?」

「えー? じゃあ聞いてくる!」


月花はきっと遠回しに駄目だとでも言いたかったのかもしれない。

でもその言葉はかえって逆効果だ。本気で説得してくるぞ、って目をしている。水生も恵以も。

さあ、行くぞと家に戻ろうとした二人を止めたのは雪だった。