その様子を見ていた子供達が少し怯えたような目でこっちを見ている事に気付き、

慌てて表情を元に戻した。


「悪かったな。お前達は彩十と遊びたかったんだよな……だがな、今の彩十は……」

「今の俺はお前の嫁だからやめておけって?」

「まあ、そんなところか」


適当にはぐらかせておいた。

オレの言いかけた言葉である“よめ”を“余命”ではなく、

“嫁”と捉えてもらえたのが良かったかもしれない。

すると子供達はこぞって彩十の味方をするではないか。

オレは何処に行っても悪人扱いのようだ。なんて事だ。