オレでは上手く説明出来なかったかもしれないから、ババ様には感謝しよう。

だが、オレがまるで悪者扱いのような言葉はどうかと思ったが。


「だ、だけど……」


「言うとおりにしておけ。
……だがババ様、こいつを此処に療養させるとかオレが決める事だ。勝手に口出しするな」


「そうじゃったのう……だが、お主はそうするつもりじゃったのだろう?」


戸惑う彩十を諭してから、俺の相談なしに勝手に療養させる事を決めたババ様に文句を言う。

だがババ様はそれに動じることなく、かわされた。やはりババ様だけには敵わないな。


「とりあえず今晩はゆっくり休め。明日また来る。雪と月花も連れて、な」


まだ不安そうな彩十の髪を軽くなでてから、オレはその場を後にした。