「あった」




「なにが?」





「あぁ、ちょっと目ぇ閉じて」



―??

あたしは光輝に言われた通り目を閉じた。





しばらくすると、右手の薬指にヒンヤリとした感覚。





「目開けていいぞ」





あたしはゆっくりと目を開けて、自分の右手薬指に視線を落とした―――――







…………ら。
ゆ、指輪?


あたしの右手薬指には、ピンクの石がついた可愛い指輪がはめられていた。




「なんでっ!?」





「プレゼントな。
高校卒業したら左手にはめてやるからな?」




「…うんっ」


その言葉が嬉しくて、涙が出てきた。



「う、うぇーんっ!
ありがと〜光輝ぃ」







光輝は、そんなあたしを見て、



「泣き虫だな」



そう言って、あたしの大好きな笑顔で笑った。