次の日
いつもより早く家を出た
『まずはきちんと名前を聞いてくること。いいか?』
昨日タクにそう言われ
今日、一歩目を踏み出す。
自分でもドキドキしているのがわかる。
「琉那」
後ろから声をかけられ、ドキッと心臓が跳ねた
「あ、崇…おはよ」
「おう、おはよう」
ニッコリ笑う崇だけど…少し元気がない気がする
「「あのさ…」」
二人の声が被って
二人とも黙ってしまった…
「どうした?」
崇が優しく声をかけてくれる
こうして改めて見てみると
崇は本当に良い奴なんだとわかる。
いつも優しくて
私のことを想ってくれて…
それなのに…
「昨日はごめん」
自然とそう呟いていた
「え、あ…いや、俺も悪かったから…さ。」
戸惑って目を泳がせている崇がなんだか可愛くて
ふっと笑顔が浮かんでいた
「学校、行こ」
「あ、おう!」
二人で笑い合いながら
学校へと向かった。

![[詩]あいつだけ](https://www.no-ichigo.jp/assets/1.0.832/img/book/genre13.png)