「か……っくん…?」
驚いて、心臓のドキドキも止まってしまった。
息も止まるかと思った。
「かっく……どう、し…」
どうしたの…?
そう聞こうとするのに、声が出ない。
なんで…。
…なんでかっくん、あたしを抱きしめてるの…?
「…んなんだよお前…」
「え…」
絞り出すように紡がれる言葉。
その声は、今までに聞いたことがないほどに切ないもので。
「なんでお前……そうやって俺を振り回すばっかなんだ」
…次第に、収まっていたドキドキが倍増して戻ってきて。
「お前が俺に笑うたびに、どれだけ言いたかったか」
……そして、そのうえ。
「……好きだ……真裕…」
……そのうえ、味わったことのない胸の締め付けを感じた。

